役者紹介
中村 萬太郎

初代

中村萬太郎
(屋号:萬屋 / 定紋:桐蝶 / 伝統歌舞伎保存会会員)

1989年5月12日生まれ。初代中村萬壽の次男。94年6月歌舞伎座〈四 代目中村時蔵三十三回忌追善〉の『道行旅路の嫁入』の旅の若者にて初代中村萬太郎を名のり初舞台。

立役。大きな目と愛嬌のある口元が印象的。ひと舞台ごとに着実な成長を見せている。『白浪五人男』の赤星や『義経千本桜』の義経などの二枚目では、凛とした品格にどこか人懐こい人間味が加わり、父初代中村萬壽とも兄六代目中村時蔵とも違った魅力を放つ。『対面』の曽我五郎などの荒事や『馬盥(ばだらい)』の蘭丸などの赤っ面は独自路線。『髪結新三』の勝奴では剽軽な持ち味が効いた。『三社祭』の善玉や『土蜘』の渡辺綱など舞踊も良い。

経 歴
2013年1月
『夢市男達競(ゆめのいちおとこだてくらべ)』の源頼家で国立劇場奨励賞
2013年7月
「歌舞伎のみかた」の解説で国立劇場奨励賞
2014年3月
『菅原伝授手習鑑』車引の梅王丸で国立劇場奨励賞
2015年7月
「歌舞伎のみかた」の解説と『義経千本桜』渡海屋・大物浦の源義経で国立劇場奨励賞
2018年
重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる
2020年12月
『三人吉三巴白浪』の手代十三郎で国立劇場優秀賞